はじめに
リストとタプルは、Pythonでデータを管理するための基本的なコレクション型です。本記事では、リストとタプルの基本操作や、それぞれの使いどころについて解説します。
リストの基本操作
リストは、可変長のシーケンスデータ型です。リストの要素は、どんなデータ型でも混在して格納できます。
リストの作成
# 空のリストを作成
empty_list = []
# 要素を持つリストを作成
fruits = ["apple", "banana", "cherry"]
numbers = [1, 2, 3, 4, 5]
mixed_list = [1, "hello", 3.14, True]
リストの操作
# リストに要素を追加
fruits.append("orange") # ["apple", "banana", "cherry", "orange"]
# リストから要素を削除
fruits.remove("banana") # ["apple", "cherry", "orange"]
# 特定の位置に要素を挿入
fruits.insert(1, "blueberry") # ["apple", "blueberry", "cherry", "orange"]
# リストの要素を並び替え
fruits.sort() # ["apple", "blueberry", "cherry", "orange"]
リストのスライスとインデックス
# インデックスを使用して要素にアクセス
first_fruit = fruits[0] # "apple"
last_fruit = fruits[-1] # "orange"
# スライスを使用して部分リストを取得
sublist = fruits[1:3] # ["blueberry", "cherry"]
タプルの基本操作
タプルは、固定長のシーケンスデータ型です。タプルの要素は変更できませんが、リストよりも高速でメモリ効率が良いです。
タプルの作成
# 空のタプルを作成
empty_tuple = ()
# 要素を持つタプルを作成
colors = ("red", "green", "blue")
single_element_tuple = ("hello",) # カンマが必要
タプルの操作
タプルの要素は変更できませんが、インデックスやスライスを使用してアクセスできます。
# インデックスを使用して要素にアクセス
first_color = colors[0] # "red"
last_color = colors[-1] # "blue"
# スライスを使用して部分タプルを取得
sub_colors = colors[1:3] # ("green", "blue")
リストとタプルの使い分け
変更可能性
リスト:変更可能。要素の追加、削除、並び替えが可能。
タプル:変更不可能。要素の追加や削除はできない。
パフォーマンス
リスト:柔軟だが、タプルよりもメモリを多く使用し、操作がやや遅い。
タプル:固定長のため、リストよりもメモリ効率が良く、高速に動作。
使用例
リスト:可変長のデータコレクションに使用。例えば、ユーザーの入力データや、動的に変わるデータ。
タプル:変更されないデータコレクションに使用。例えば、座標や設定値のように固定されたデータ。
まとめ
記事では、Pythonのリストとタプルについて学びました。リストは可変長で、要素の追加や削除が可能なコレクション型であり、タプルは固定長で、要素の変更ができないコレクション型です。次回の記事では、辞書と集合について詳しく解説します。